梶山季之さんが書かれた「赤いダイヤ」を読んで思ったことです。

先日、梶山季之さんが書かれた「赤いダイヤ」という小説を読みました。
うわさには聞いていましたが、経済小説というジャンルもさることながら、登場人物の性格や台詞のやり取りが非常に面白く、上下巻に分かれる長編小説でしたが、読書下手な私でも一気に読みきることができました。
この中で、「振興外貨〈リテンション〉」という内容の言葉が出てきます。
主人公の木塚慶太(きづかけいた)は多額の借金を抱えた為に、千葉の海岸で自殺を図ろうとします。
これが、結構早朝の話です。
でも、そこで「森玄一郎」という小豆相場師に命を助けられます。 というか、自殺の邪魔をされます。(この辺りのやり取りがとても面白かったです。)
そして、都内に帰ってきたところで昔の同級生に会い、先の「振興外貨〈リテンション〉」の話を聞きます。
現在、インターネットで「リテンション」という言葉で検索すると、「顧客維持」と言う意味合いで現れてきますが、「振興外貨〈リテンション〉」とは別のものですので、ご注意ください。
この、小説の背景になった時代は昭和30年代の初めです。
この頃、外貨獲得の為に、輸入の金額は制限されていました。
これに対して、輸出して外貨を獲得した業者(人物も?)には、制限されている輸入金額の制限枠を広げてもらえる権利が与えられました。
そして、この権利は、他人に譲渡する事ができました。
他人に譲渡できると言う事は、売買する事も可能でした。
この小説の中では、「イワブチ玩具」というメーカーが開発した製品を輸出している会社があり、この会社は輸出によりこの権利書を沢山持っていましたが、輸入の必要が無いので、宝の持ち腐れ状態で総務の金庫で眠っていました。
死に損ねた主人公の木塚は、この権利書を二束三文の値段で譲り受け、外国製の時計などを大量に輸入したがっている台湾人の商人に売りました。
この時のやり取りが非常に面白いのですが、後でこの本を読まれる人の楽しみの為に伏せておきます。
結局、この行動により主人公の木塚は、借金の返済どころかとんでもない一財産を得る事になります。
それが、死に損ねた日の夕方の事です。
ここまでの話で、早朝には海で死のうとしていた人物がその日の夜には、全く違った境遇になる事ができたという痛快な話となっていました。
この後、先の森玄一郎などが加わって「赤いダイヤ」である、小豆相場の話などが出てきます。
ただ、私はこの最初の「振興外貨〈リテンション〉」の部分の話を読んで、主人公のお金に対する嗅覚と、そう思ったら、着の身着のままの姿でも、一気にイワブチ玩具に権利書を譲ってもらいに駆け込んだ行動力に魅せられました。
もちろん、これは小説ですので、わらしべ長者の様なこんなうまい話は、現実の世界では殆ど無いと思います。
ただ、現在の情報社会で毎日の様に目にするスパムを含めた大量の案内メールやホームページの中で万に一つでもこの話の様な「うまい話」を見つける事ができないかと思いました。
たしかに、これらの情報の中で自分にとって真実の有益な情報は、殆どの確率で存在しないかもしれません。
下手にその情報に乗ってしまうと、とんでもない損失を被ることにもなりかねません。
また、「貧すれば鈍する」ということわざもありますので、こういった情報の取捨選択をする時は、貧している時には貧している事を自覚して、何らかの心の余裕を持たせて、これらの情報に接してゆかなければならないと思いました。
でも、味噌も糞も一緒にせず、この様な情報から有益な情報を少しでも取り出せるようにアンテナを敏感に働かせておきたいと思いました。
今日は、「ダイヤ」で広告を探したところ、この様な広告が見つかりました。」
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あと、「外貨」で広告を探しました。
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